新潟古本屋日記

新潟市の古本屋、フィッシュ・オンのブログです。
古本屋をはじめてはやいものでもう10年。色々と移転しながら現在は沼垂テラス商店街で営業中です。ブログでは入荷した古本、おすすめ本、読書会、イベント出店の情報など更新しています。
<< 初投稿 | main | 中川一政の図録完売す。 >>
『幸いなるかな本を読む人』 
0

    ほぼ2年ぶりにブログを再開。

     

    今日はお店を開ける前に散髪へ。

    土曜の午前中は混んでいそうだなと予想して行ったが

    案の定かなり待たされる。

    1時間以上待って、散髪時間はたったの15分ほど。

    頭がすっきりしていい気分。

     

    本日は正午開店。

    9月も3分の1が過ぎ、暑さもだいぶ和らいできた。

    エアコンのついていないフィッシュ・オンとしては本当に助かる。

     

    長田弘さんの詩集『幸いなるかな本を読む人』を読む。

     

     

    本をめぐる二十五篇の詩。

     

    詩を読むにつれて、何の本について書かれた詩か

    その元ネタわかることもあれば、最後までわからないことも。

     

    例えば「檸檬をもっていた老人」なんてのはタイトルですぐにピンときたりする。

    元ネタがわからない詩に突き当たったときは、詩から喚起されるイメージを確かめたくて読んでみたくなる。

     

    自分が一番好きな詩が「サイレント・ストーリー」というもの。

     

    サイレント・ストーリー  長田弘

     

    よく晴れた日の、

    風も穏やかな午後の、

    墓地からの眺めはうつくしい。

    そう書いたのは○○○○(漢字四文字)だった。

    多摩丘陵の急な斜面に

    段々になってひろがった

    陽のふりそそぐ大きな墓地に、

    夏の、小さな花束を置いて、

    き亡き母に、一言、声をかける。

    〜略〜

    母の記憶は、ときとなく

    ○○○○のことばにかさなる。

    「人間が死ねば、みんな神になるんだからね。」

    そう書いたのが○○○○だった。

     

    −誰だって、芯には、

    それぞれ何かもっているのだ。

    それを出さずに何気なく話している、と。

    そんなふうに、一個の人生を生き、

    生きたという事実の外の、何も、

    人は後にのこさないのである。

     

    「結構なお日よりで−

    お墓がきれいになりやした」

     

    どこまでも青い空の下。

    どこまでも明るい時の静けさ。

    どこまでも美しい墓地からの眺め。

     

    一部省略してありますが、○○○○の作家名がわかりましたか?

    わかった方は「幸いなる」読書家です。

    わからなかった方へのヒント 

     

    「暢気眼鏡」。

     

    ちなみにフィッシュ・オンのある沼垂テラス商店街は

    お寺とお墓に囲まれたロケーションにあり

    空が広く、時折通りすぎる車の音を別にすればとても静かです。

     

     

     

     

    | | 17:08 | comments(0) | - |
    コメント
    コメントする









    CALENDAR
    S M T W T F S
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930     
    << September 2019 >>
    RECOMMEND
    SELECTED ENTRIES
    CATEGORIES
    ARCHIVES
    モバイル
    qrcode
    LINKS
    PROFILE